Vol.2
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胡蝶
求肥製・白こしあん
- 「かわらひこ」というのが蝶の古い呼び名だそうです。ひらがなばかり並んだ言葉が河原をひらひらと飛ぶ蝶を表しているようで古い言葉ですのに私には耳新しくおもしろく感じます。小さな蝶が飛び交う姿は初々しくまるで生まれたばかりの春が冒険に出ていくように感じます。
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夢見草
きんとん製・小豆粒あん
- 桜の花はこれもなのかと思うほど、多くの呼び名を持っています。淡い色が重なりあって少し濃くまた薄く、葉の色などもあわさって夢見るような色合いを創り出します。陰暦3月は夢見月とも呼びますから、まだ少し夢見心地になってもいいのかもしれません。
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春霞
上南羹製
- 暖色のベールを被り、遠くの景色の輪郭がぼんやりと曖昧になってくると、春の暖かさを感じるようになります。遠目にも花の色、新芽や若葉の色もとりどりに加わり春を迎えた山々がほほ笑んでいるように見えてきます。
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